製品名
Demecare(デメケア)
ホモシステイン値の異常と
認知症の関係
ホモシステイン(Hcy)は、100以上の疾患、特に精神疾患や神経疾患のバイオマーカーとして利用されている。ホモシステイン検査は、血液中のホモシステインというアミノ酸の濃度を測定する検査である。ホモシステインは、メチオニンという別のアミノ酸が体内で代謝される過程で生成される。通常、ビタミンB2、B6、B12、および葉酸などのビタミンによってホモシステインは代謝されるため、血中のホモシステイン濃度は低く保たれている。ホモシステイン値の上昇は体内でのメチル化の失敗が原因と見られ、その改善のためにビタミンB群、特にビタミンB2、B6、B12、葉酸の必要性が高まる。11μmol/Lを超えると脳の萎縮が加速することが分かっており、7μmol/L以下が最適と考えられる。
ビタミンB群の投与による
ホモシステイン値の正常化
ホモシステインの代謝過程、ビタミンB2、B6、B12、葉酸(ビタミンB9)が重要な役割を果たすが、この代謝過程は主に以下の二つの経路で行われる。
- ・リメチル化経路:この経路では、ホモシステインはメチオニンに再メチル化され、葉酸がこの過程において重要な役割を果たす。食事から摂取した場合の葉酸は、まずテトラヒドロ葉酸(THF)に変換され、次に、MTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)によって5-メチルテトラヒドロ葉酸(5-MTHF)に変換される。(本品においては、日本人にはMTHFRの変異を持つ割合が多いとされることから、MTHFRを必要としないで吸収できる活性型葉酸(5-MTHF)を配合している。5-MTHFは、ホモシステインをメチオニンに再メチル化するために必要なメチル基の供与体となる。この反応にはビタミンB12(コバラミン)が補酵素として必要であり、ビタミンB12は、ホモシステインからメチオニンを生成する際に、5-MTHFからメチル基をホモシステインに渡す役割を果たす。
- ・トランススルフレーション経路:この経路では、ホモシステインはシステインに変換される。この反応にはビタミンB6(ピリドキシン)が補酵素として必要で、ホモシステインはまず、ビタミンB6依存性の酵素シスタチオニンβ-シンターゼ(CBS)によってシスタチオニンに変換される。次に、シスタチオニンはシステインに変換される。この反応はビタミンB6依存性の酵素であるシスタチオニンγ-リアーゼ(CGL)によって行われる。これらの経路により、ホモシステインはメチオニンまたはシステインに変換され、体内で安全に処理される。しかし、ビタミンB6、B12、および葉酸の不足があると、これらの代謝経路が適切に機能せず、ホモシステインの血中濃度が上昇する。これらの改善には充分な量のビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸(5-MTHF型)の投与が有効である。ビタミンCは酸化に弱い葉酸の保護役として機能する。